初等部、中等部、高等部でそれぞれ行う体育祭。
マンモス校なだけあって、場所自体は隣接した会場でやっても距離は小さくない。
けれど行き来は自由であるため、毎年、憧れの先輩や噂の先輩を見に、体育祭後に引退する3年の穴埋めに期待の新人発掘を、と、毎年どの会場も盛況である。
本日三度目の繰り返しだろう、朗々と語られる学園長の言葉を聞き流しながら、レッドは空を見上げた。
勿論、気付かれないように目線だけでだ。
たった一色の水彩絵具で表現できそうな青く澄み切った空に、白い雲が浮かぶ。
時折、太陽が雲に隠れ、影を落とす。その時だけ、涼しい風が頬を撫でる。
再び雲の切れ間から太陽が顔を覗かせると、どこからともなく溢れ出た溜息が重なった。
塵も積もれば何とやら。
吐息ほどのそれはその存在をはっきりと示すほど大きなものとなり、原因の彼へと向けられる。
早く終われ。
じと、と見上げる生徒たちの視線にそれでも気づかないまま、学園長は今が盛りだと言わんばかりに声を張り上げた。
……マイク、いらないんじゃないか。
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さぁ、やっと開会式が終わったぜ。
次は何だったっけ……。
ブルーの出る100メートル走だったな。
うーん…、当分出番が無さそうだ。ちょっと見回ってみるか。